あの人を助けたい……少女の想いが弾幕を飛ば……しちゃったりするときもある
  京方月花宴〜luscious flowers banquet

 おや、望美さん、どうしてここに? ……ああ、そういうことですか。
 ふふっ、君は可愛い人ですね、僕の話を信じてしまったんですね。
 今日が何の日か、忘れてしまいましたか?
 ヒノエの生まれた日? ああ、そうですね。君は優しい人だな、僕の甥っ子の誕生日を覚えていてくれるなんて。
 でも、他にもあるでしょう? 清らかな君だから仕方ないのかな、それとも、こんな春めいた日だから、君もどこかの花の香にすっかりと騙されてしまいましたか?
 そう、ここは言うなれば、偽りの場所。君たち風に言うならば、エイプリルフールの嘘、ですよ。なのに僕を追いかけて来てしまうなんて、いけない人だ。
 ああ、そんなに怒らないでください。ごめんなさい望美さん。でも、怒った顔も可愛らしい。君には敵わないな、いつまでも眺めていたくなってしまいます。
 でも、さっきから朔殿が君を探していたようですからね。早く行ってさしあげてください。僕もすぐに君の後を追いましょう。
 ……え? …………ええ、そうですね、では、もし再び龍神が君を、君たちを導いたなら、またお会いしましょうか。
 僕の好きな花の咲く頃に波の音が恋しくなるような季節に、この場所で。












という、エイプリルフール企画サイトでした